はじめにコトバありき

2020年春から始まった物語

コトバではないエネルギー

始まりは2020年4月5日の世界同時瞑想だった。

その日は強い風が吹いていた。

なぜだか誰かに声をかけようと思い立ち、 数日前に友人のKちゃんに「河原で瞑想しない?」と声を掛けていた。午前中に2人でシートを持って河原の草むらへ行った。そこは木や草が生茂り美味しいセリが群生して、鳥が唄う心地良い空間。散策の途中で見つけてから、時々行っていたお気に入りの場所だ。同時瞑想は初めての試みで、時間を見ながら呼吸法をして身体をゆるめてシートに座って瞑想をした。「自分を筒だと思って太陽から降り注ぐ光の粒を上から下へ流す。浮かんできた思考はその場で手放す。」いつもやっている瞑想の仕方を話しながら風に揺れる草の中で座っていた。ぼんやりと光の柱が立っていたような気がしていた。

瞑想を終えてから工房で用意しておいたタイカレーを食べた。コーヒーを飲んでいるとKちゃんが唐突に「ライトランゲージって知ってる?少し喋りたいみたいなんだけど・・。」と言ってくる。「ライトランゲージ??よくわからないけど、どうぞどうぞ。」そう言うとKちゃんはおもむろに窓の方を向いて空を見上げるように顔を上げて何語かわからない言葉を喋り出した。